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Vol.1 — June 24, 2026
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★ MSC BLOG 2026-06-01 samd

IMDRF入門:SaMD規制の国際的基盤を知る

【IMDRFとは何か】

IMDRF(International Medical Device Regulators Forum:国際医療機器規制当局フォーラム)は、医療機器規制の国際整合化を推進する規制当局間の枠組みです。2011年に設立され、日本・米国・欧州・カナダ・豪州・英国・ブラジル・中国・ロシア・シンガポール・韓国の11規制当局が管理委員会メンバーとして参加しています(2025年にスイスが追加)。

QA/RA担当者にとってIMDRFが重要な理由:IMDRFが策定するガイダンスは、各国の規制通知・ガイダンス(FDAプレマーケット提出要件、厚労省通知、PMDA相談資料等)の上流に位置します。承認申請資料を作成する際、「この要求事項はどこから来たのか」を遡るとIMDRF文書に行き着くことが多いのです。

【GHTFからの継承】

IMDRFの前身はGHTF(Global Harmonization Task Force、1993年〜)です。日米欧などの規制当局と産業界が協働する枠組みでしたが、2000年代後半に「規制当局主導の意思決定」を強化する必要性から2011年にIMDRFへ移行。GHTFで構築されたQMS・市販後監視・クラス分類等の原則は、そのままIMDRFに引き継がれています。

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【SaMD関連の主要ガイダンス】

IMDRFのSaMD WGが策定した以下の4文書は、国内外のプログラム医療機器規制の基盤です。

■ SaMD: Key Definitions(IMDRF/SaMD WG/N10FINAL:2013)
「単体プログラム(SaMD)」の国際的な定義を確立。厚労省のプログラム医療機器該当性ガイダンスや、FDAの「Software as a Medical Device」の定義に直結します。

■ SaMD: Possible Framework for Risk Categorization(N12FINAL:2014)
意図する用途(医療上の意義)と使用環境(ヘルスケア状況)の2軸でSaMDをI〜IVの4カテゴリに分類するフレームワーク。PMDA分類審査の考え方に影響を与えています。

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■ SaMD: Application of Quality Management System(N23FINAL:2015)
ISO 13485等のQMS要求事項をSaMD特有のライフサイクル(継続的改善・クラウド展開等)にマッピング。

■ SaMD: Clinical Evaluation(N41FINAL:2017)
臨床的妥当性・分析的妥当性・臨床性能の3要素で臨床評価を構造化。PMDA相談や承認申請における性能評価資料の構成に対応します。

【サイバーセキュリティ関連ガイダンス】

IMDRF Cybersecurity WGの文書は、FDA 2023年最終ガイダンス・EU MDCG 2019-16・日本のサイバーセキュリティ通知の共通的な上位概念です。

■ Principles and Practices for Medical Device Cybersecurity(IMDRF/CYBER WG/N60FINAL:2020)
設計・開発・保守を通じたサイバーセキュリティ統合の原則。SBOM、脆弱性開示(CVD)の概念はここに源流があります。

■ Coordinated Vulnerability Disclosure(CVD)に関するガイダンス
製造業者のPSIRT活動と研究者との協調開示の枠組みを定義。FDAが求めるCVDポリシー提出の背景となります。

【実務上のポイント】

・承認申請資料にIMDRFの文書番号を引用する場合は、IMDRF公式サイト(www.imdrf.org)の正式文書番号(例:IMDRF/SaMD WG/N10FINAL:2013)を使用すること。
・IMDRF文書自体は無料で全文公開されており、MSC Regulatory Watchのデータベースから直接リンクしています。
・2024年2月には、SaMDに加えて医療機器内ソフトウェア(SiMD)・モバイルアプリ・クラウドアプリを対象に拡張した新ドラフトがパブコメに付されており、次期改訂の方向性として注目です。

【関連する国内規制との対応】

IMDRF N10(定義)→ 薬生機審発0323第1号(2023)プログラム該当性ガイダンス
IMDRF N12(リスク分類)→ PMDA相談区分・クラス分類
IMDRF N41(QMS適用)→ ISO 13485+薬機法QMS省令
IMDRF N47(臨床評価)→ PMDA承認申請における性能評価資料

本解説はMSCによる公開情報の分析・解説です。規制判断は必ず一次情報をご確認ください。

本稿はMSCによる公開情報の分析・解説です。規制対応の最終判断は一次情報および各規制当局への相談に基づいて行ってください。
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